【寺子屋報告】「ハンドメイド作家のためのセルフブランディング講座」を行いました

うがみんしょーらん。(奄美の方言で、「こんにちは」)

2018年度 奄美市フリーランス寺子屋
「ハンドメイド講座」が無事終了しましたので、皆さんにご報告いたします!

今回は、2018年11月16日(金)に「あまみ働き方ラボ」で開催された「ハンドメイド作家のためのセルフブランディング講座」の開催レポートです。

※「フリーランス寺子屋」とは、 奄美市の「フリーランスがもっとも働きやすい島化計画」に基づき、フリーランスを育成する講座です。

 

  「ハンドメイド作家のためのセルフブランディング講座」開催レポート!

1116

11月16日(金)奄美市フリーランス寺子屋「ハンドメイド作家のためのセルフブランディング講座」は、「あまみ働き方ラボ」で開催されました。

今回の講座は、2部構成です。

前半=ロールモデルに学ぶ(講師:ハンドメイド作家 FUETAさん)

後半=セルフブランディングの方法(講師:株式会社しーま)

 

■講座の目的■
「一生懸命作った作品を、人に見てもらいたい。使ってもらいたい」
「でもどうしたらよいかわからない」というハンドメイド作家さんに向けて
どうやって作品を人に見てもらい、手に取ってもらうのか。
・値段の付け方は正しいのか。
・お客様や委託先とどう接することが正しいのか。
・どのツール(SNSやマーケットサイト、ブログサイトなど)を使ってアピールしていけばいいのか。
 そのテクニックのヒントを得られる講座です。

 

■受講生■
 13人

 

 【前半】=ハンドメイド作家のロールモデルに学ぶ(講師:ハンドメイド作家 FUETAさん)

前半は、奄美でハンドメイド作家としてご活躍されていらっしゃる「FUETA」さんにお越しいただきました。

 

■講師プロフィール■
50589121_1056570214515947_7297898435250749440_n

ハンドメイド作家 FUETA 氏

<プロフィール>
奄美大島在住のハンドメイド作家。
大好きな布小物を中心とした製作を長く続けており、群島内委託販売店舗は10ショップを超える。
「こんなものが欲しい」の声から生まれる作品はとにかく高い実用性があり、自称「布フェチ」のセンスが光るかわいらしさで、島内外で人気。
4年ほど前から「大島紬を普段使いに」をコンセプトに「ぷち紬シリーズ」も展開中。

第2回あまみハンドメイド大賞」(2018年2月3日/奄美市・株式会社しーま共催)にて「大島紬の蝶ネクタイ」で大賞、オーディエンス賞のW受賞。
同年6月にはハンドメイドブランド「FUETA」のミニショップが雑貨店としてグランドオープン。
現在は同店舗を中心にイベントやネット販売などで作品を発表・販売しており、ファンを増やし続けている。

オンラインショップ…「FUETA(minne)」
ブログ…http://mimoa.amamin.jp/
店舗…「FUETA」奄美市名瀬港町15-1-3F(港町ドコモショップ向かいの紫のビル) ℡ 0997-52-8138
営業時間…11:00~18:00 定休日:火曜日 

 

■ハンドメイド作家になった道筋

講座では、株式会社しーま 編集長 麓 卑弥呼が、FUETAさんに質問を投げかける形で進行させていただきました。

1DSC_0017


まずは、気になる「FUETAさんがハンドメイド作家になったきっかけ」についてお話していただきました。


小さい時からものづくりが好きだったのだろう…と思いきや、その目覚めはずいぶんと遅咲きだったとのこと。

FUETAさんは、お子さんをご出産し家で過ごしている時に、自分のマタニティ服をリメイクしたそう。

そのことがきっかけで「布が好き、ハンドメイドが好き」と気付いたとご説明していただきました。

気付いたとたん「1日1回布にさわりたい」と思う気持ちが強くなり…

FUETAさんは「どうしてもハンドメイドをしたい!」と、お子さんを育てながら、旦那さんのお仕事を手伝いながら、隙間時間を利用して製作をスタート。

「寝る時間を惜しんでも作りたい」という思いをぐっと押さえて、とにかく夜中の3時に寝ると決めたそうです。

ここまでのお話で、FUETAさんが「とっても布が好きで、ハンドメイドが好き!」ということが、受講生の皆さんにも伝わったのではないでしょうか。

 

他にも

・「好き」が「仕事」になったプロセス
・販売はどのように始まったか

という流れで、ひとつずつお話いただきました。

 

「どんなに忙しくても、時間を見つけて作る」

「自分で目標を立てて、続ける」

FUETAさんの信念と熱意に、心を動かされる時間でした。

 

■声から生みだす「作品」

次に、FUETAさんのギャラリーと、作品をご紹介させていただきました。

sakuhin

(2018年11月時点での作品ギャラリー)

▼FUETAさんの作品ギャラリーは、こちらのページをご覧ください

 

 

■あの人気作品の製作秘話!~作品作りのきっかけは娘さんのリクエスト?!~

「こんなのがあったらいいな」から生まれたペンケース

2DSC_0035


文房具をたくさん使う学校の先生から「ペン10本、のり、はさみ等の他に、15㎝ものさしが入るペンケースを探している」というご相談を受けて作ったペンケース。

作品が出来上がるまで、大変な苦労があったことをお話していただきました。

「15㎝ものさしが入るペンケース」となると大きさが大変むずかしく、工夫を凝らして制作したとFUETAさん。

 

その次に、娘さんが「付箋が汚れるから(付箋を入れる)ポケットを作れない?」とリクエストがあり…
試作を重ね、FUETAさんの大人気商品「見た目より頼りになるペンケース」が生まれました。

 

かわいいペンケースが完成するまでに、そんなエピソードがあったなんて!と皆さん、びっくり。

FUETAさんは「これからもがんばって作品製作に挑戦していきたい」とのことお話してくださいました。

 

他にも、

・使うものを作るなら使い勝手が大切。使いやすさ優先。むしろそれしかない。

・リサーチにとことん時間をかける

という、作品のこだわりや作品にかける思いをたくさんお聞きすることができました。

 

■「作品」のことをどう伝えるか

次に「作品の伝え方」について。

作品を「伝える」ことに、時間をかけなければいけない

ことを、ていねいに教えていただきました。

 

(購入したいと思う)作品の情報が少ないと、購入しようとしてくださる方が困ってしまうので…「文章、写真」で「伝える」ことの大切さを強調。

購入してくださった方のコメントなども参考に、商品説明に1日時間をかけて考える」という、FUETAさんの真摯に対応されている姿勢を知ることができました。

 

【作品を伝えることについて】

■心構え
・せっかくいいものを作ったのに、伝え方が悪いと40%ぐらいしか伝わらないことも。

■文章作成
・「自分が知りたい情報」を説明する。写真では伝わりきれないものを伝える。

■写真撮影
・写真は、たくさん撮って選ぶ。1~2枚撮っただけじゃだめ。

 

この他にも、ハンドメイド作家さんがとっても知りたい

■作品タイトルの付け方
■値段の付け方

などのお話をたくさんお聞きすることができました!

 

■なにで伝えるか。時代に柔軟に、でも自分にあったものを。

「伝える」の次は、「情報発信」についてのお話です。

この時間は、SNSについてお話していただき、大変有意義な時間になりました。

6DSC_0071

FUETAさんはminneで販売をする前に、他のネットショップにも挑戦されていたそう。

その時に挫折をしてしまったので「ネット販売は自分には無理だ」とあきらめていた時期がありました。

 

しかし、奄美市の「フリーランスが最も働きやすい島化計画」が2015年からはじまり…
2016年7月にハンドメイドのWEB市場大手「minne」を運営するGMOペパボと奄美市が連携

奄美市で「ハンドメイド講座」が開催されることになりました。

奄美市フリーランス寺子屋のハンドメイド講座は、ハンドメイド作家数№1の人気アプリ「minne」の作家アドバイザーが講師として登壇されます。

 

FUETAさんは、

今まで自分1人で悩んでいたけど、奄美市の支援がはじまり(奄美大島にいながら)minneの講座を無料で受講できて本当に良かった。奄美市のハンドメイド作家さんはチャンスがある

ハンドメイドにスポットが当たっていない頃から(ハンドメイドを)しているが、minneと奄美市が提携していなかったら売れていないかも

パソコンの知識がなかったけど、minneは携帯(スマホ)があれば自分で全部できるところが良い

minneさんの優しいフォローとサポートがあるので、とても助かっている

とお話をして下さいました。

 

■「minne mag.」に掲載されたことがきっかけで、大人気に!

2017年9月12日。

FUETAさんに思いもよらないことが起こります。

 

その日は、お昼頃から(minneのお気に入り通知が止まらない…)と不思議に思っていたとFUETAさん。

夕方から急にminneでの作品購入が増えて、びっくりしたそう。

 

きっかけは、minne作家アドバイザー和田まお先生が執筆されたこのコラム。

▼付箋が汚れないペンケース
https://mag.minne.com/2017/09/12/column_mao/

このコラムで紹介された作品は、その日のうちにソールドアウトしてしまい…

ギャラリーにある全ての作品も、あっという間に完売してしまいました。

4DSC_0048

普通ならそれで終わってしまうかもしれませんが…

FUETAさんはこのチャンスを活かさないとと強く思い、大量の注文に対応し、生地を急いで注文し再販にも力を入れたとお話していただきました。

リピート注文していただけるよう、新作も販売し、チャンスを活かすことができたとのこと。

5DSC_0069

たくさんの努力をし、作家活動を続けてきたFUETAさん。

2018年に奄美市・株式会社しーま共催のハンドメイドコンテスト「第2回あまみハンドメイド大賞」大賞とオーディエンス賞のW受賞

同年6月には奄美市名瀬港町に、ハンドメイドブランド「FUETA」の工房兼ショップをオープンされました。

 

FUETAさんはこれまでのハンドメイド活動を振り返り、「自分が積み重ねてきたものを、他の人にも聞いて欲しい」との思いを伝えてくださいました。

 

かわいらしくかつ使いやすい作品で島内外に多数のファンを持つFUETAさん。

講座後も、受講生の皆さんから大人気でした!

FUETAさん、ご自分の経験をもとに、ハンドメイド活動の大変役に立つお話をありがとうございました!


 【後半】=セルフブランディングの方法(講師:しーま)

後半の「セルフブランディングの方法」につきましては、「奄美市フリーランス寺子屋」を主催する、株式会社しーまからご説明させていただきました。

7DSC_0085

 

■セルフブランディングについて

 

まずは、ご自分の「ブランドイメージ」と「コンセプト」をしっかりと作ること/伝えることの大切さについて、ご説明いたしました。

 

例えば、FUETAさんの場合…

FUETA

minneギャラリープロフィールより引用(https://minne.com/@mimoa-wing

ご自分のことや、どんな作品を作っているのかを、わかりやすくプロフィールに入れていらっしゃいますね。

 

ハンドメイド作品を購入される方は作品だけでなく、作家さんのプロフィールもチェックして下さっていることも…

作品ページだけでなく、プロフィールにも「独自のこだわり」をアピールすることができます。

 

他にも、下記のことをお伝えしました。

・あなたの作品に対する想いを伝えてみましょう!

・「どんな人を対象としているのか」など、詳しく考えてみましょう

 

■ハンドメイド作家さんの情報発信について/SNSを活用する

 

次に「インターネットを使って自分の作品を紹介してみよう!」ということで、「ハンドメイド作家さんの情報発信について」お話しました。

まずは、一生懸命作った作品や活動のことを「知ってもらう」ことが大事です。

その為に、情報発信をすることの大切さと、サイトの特徴をご紹介させていただきました。

 

その中でも、今回の講座は「Instagram(インスタグラム)」を中心にレクチャー。

※Instagramとは、写真・動画など視覚で楽しめるコンテンツが軸になったSNSです。

 

①アカウント運用について

今回は、おすすめの運用方法だけでなく、奄美で実際にご活躍されているハンドメイド作家さんのInstagramを見て、

・どんな風にInstagramを利用しているか

・どんな作品を投稿しているか

・どんな写真を撮影しているか …などを確認してみました。

 

■La clochetteさん

la

(講座では2018年11月時点のInstagramより引用)

https://www.instagram.com/la_clochette_acco/

 

■room505さん

room

(講座では2018年11月時点のInstagramより引用)

https://www.instagram.com/room_505_amamun/

 

②「ハッシュタグ」をつける(「#」)

 「投稿画像にあったタグ」をつけるのがおすすめ。ハッシュタグは、30個までつけることができます。

講座では、「ハンドメイド作家さんにおすすめのハッシュタグ」をご紹介させていただきました。

 

他にも、

・Instagramの良いところ

・Instagram ショッピング機能について

・SNSの活用方法、運用方法について

などを、お伝えしました。

 

■ハンドメイド作家さんにおすすめの使い方/どのサイトが向いているか

 

SNSの使い方などを学んだあとは、ハンドメイド作家さんがSNSを使う場合、

・どうやって使っていけばいいのか

・情報発信するにはどんなサイトが向いているのか

奄美でご活躍されているハンドメイド作家さんの使い方もご紹介しました。

 

■ポートフォリオ(作品集)ツールとして使う

【おすすめ】 Instagram

・KIKURAさんの場合

kikura

(講座では2018年11月時点のInstagramより引用)

https://www.instagram.com/kikura_portfolio/

 

■「作家ならでは」の魅せ方を発信する

【おすすめ】 どのサイトでも(使いこなし方や風景を発信!)

・ta-ta handmade さんの場合

tata

(講座では2018年11月時点の投稿より引用)

【しーまブログ】 http://treasure0719.amamin.jp/

【Instagram】 https://www.instagram.com/ta_ta.handmade_/

 

※講座では、他にも例を挙げいくつかご紹介させていただいております。


今回の講座では、「セルフブランディング」という言葉を初めて聞くという方にもわかりやすいように、奄美のハンドメイド作家さんが実際どのようにしているかご紹介し、理解を深めていただきました。

 

最後の質問タイムでは、講座を受講されていたハンドメイド作家さんからもお答えいただいたりと、「実際に活動している方」の声をお聞き出来たのが、大変よかったです。

 

講座には、ハンドメイド作家さんだけでなく、SNSや情報発信について知りたい方や、今からハンドメイド作品を製作・販売されたい方など、幅広く受講されていました。

 

受講生の方からは、

知らない事とかが沢山あって勉強になりました。FUETAさんのお話も聞きたかったので、よかったです。いつかはハンドメイドを売りたいです。ありがとうございました。

FUETAさんとか頑張っている人の話が聞けてよかった」 

などの、ご感想をいただいております。

 

この講座がきっかけで、ハンドメイド作家としてご活躍される方が増えて下さったら、うれしいです!

FUETAさん、受講生の皆さん、ありがとうございました!


「奄美市フリーランス寺子屋」は、「学ぶ」だけでなく、講座を通して培うスキルを活用して、受講生の皆さんが実際の仕事をしながら「稼げる」フリーランスになっていただくことを目指しています。

今年度奄美市フリーランス寺子屋は、ハンドメイド講座以外に、「観光フォトライター講座」「SEOライティング講座」を開催いたしました。

講座以外には、ハンドメイドコンテスト「第3回あまみハンドメイド大賞」や、ハンドメイドイベント「第3回あまみハンドメイドマーケット」を開催し、たくさんの方にご参加いただきました。

また、フリーランス寺子屋受講生の交流会「フリーランスカフェ」を2019年3月に予定しております。


株式会社しーま
e-mail:info@shi-mas.jp
TEL:0997-69-4681 FAX:0997-69-4682(平日9:00-17:30)
※業務時間外、土日は不在となりますので、何かございましたら、メール(info@shi-mas.jp)でお問い合わせくださいますようお願いいたします。